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音大卒・現役ピアノ講師が伝える、意外と知られていない?!ピアノ椅子の座り方をレクチャーします。

正しいピアノ椅子の座り方、知っていますか?
習っているピアノの先生から、ピアノ椅子の座り方を教えてもらったことはありますか?

ピアノ椅子の座り方次第で、演奏の音が変わります。
また、演奏に対する姿勢が気持ちの面でも変わります。
悪い座り方が原因で、せっかくの練習が実を結ばない事もあります。

ここでは、演奏に効果的な座り方を椅子の種類別にお伝えします。

練習しているのに、思うように上達しない方…
演奏していて、腕や腰が痛む方…

原因は椅子の座り方かもしれません。
是非、参考にして下さい。



ピアノ椅子の正しい座り方とは?ポイントは足!

ピアノの椅子に座る際に注意する点は3つ

・床から座面までの高さ
・ピアノとの距離
・座面に腰掛ける深さ

まず、椅子に座る前に身長に合った高さを調節する必要があります。
理想は足の裏がピッタリ床に着く高さ。
しっかり足で床を踏ん張る事で、充実した良い音が出ます。
ピアノ中級者の方でも、足裏を床につけずに演奏している方を多く見受けます。
どんなレベルの方も、初心に戻って座り方を見直しましょう。

次にピアノと椅子との距離について。
ピアノから近すぎる人が多い傾向にあります。
目安は鍵盤に手を乗せて、すぐに立ち上がれる位置。
椅子とピアノが近すぎると、足で床を踏ん張る事が出来ず立ち上がる事が出来ません。
自分の身長に合った位置を探しましょう。

最後に座面に腰掛ける深さについて。
深すぎる人が多い傾向にあります。
ピアノ椅子の背もたれはあってないような物です。
演奏において、背もたれにもたれる必要は一切ありません。
目安は、お尻半分で腰掛ける感覚です。
ピアノは座っていても足で床を踏ん張っているので、決して楽ではありません。
どっかり腰掛けての演奏は、辞めましょう。

背もたれ付きのピアノ椅子

別名「トムソン椅子」とも言われています。

後ろについているタブで高さ調節できるのが特徴。
日本製と中国製とで値段の違いがあります。
日本製は68,200円〜
中国製は48,400円〜

高さ調節は子供でも可能なため、兄弟や家族で使用する際は高さ調節が簡単な点がメリットでしょう。成長期のお子様にとって、段階的な調節なので身長によってはピッタリでない時期もある可能性があります。

ピアノ教室や学校の音楽室、ホールなど、ほとんどの場所で使われている椅子です。
座面が硬いため、長時間の練習や演奏には向いてませんが、購入して失敗のないスタイルの椅子です。

背もたれ無しのピアノ椅子

背もたれのない、ベンチタイプの椅子。

調節可能な柔らかい座面のタイプは24,000円〜
調節不可の硬い座面のタイプは9,350円〜
調節可能な硬い座面のタイプは16,940円〜

ベンチタイプにおいて、一番のメリットはふかふかの座面。
長時間の練習や、コンサートに向いているタイプの椅子です。

しかし、背もたれがないため、小さなお子様にはおすすめしません。

高さ調節は椅子の横にあるハンドルを回します。
細かい調節が可能な為、常に自分に合った高さを追求する事が出来ます。
曲によって椅子の高さを変えたい、上級レベルの人に特にお勧めのスタイルです。

丸型のピアノ椅子

近年あまり見かけない、丸型のピアノ椅子。
昔からある幼稚園やピアノのあるレストランなどで見掛ける事があります。

見た目はレトロで場所も取らず、おしゃれですが演奏にはあまり向きません。
その理由として、僅かな体重移動で椅子が傾き転落の恐れがあるから。

ピアノは足を広げて、床をしっかり踏み締めて演奏します。
丸型の椅子では、足にかけた体重をバランスよく支える事が難しいでしょう。

幼稚園のピアノ伴奏は喫茶店での気軽な演奏なら事足りますが、ソロで演奏をするのなら丸型椅子は避けましょう。

まとめ

ピアノ椅子について、正しい座り方3つのポイント

・床から座面までの高さ
・ピアノとの距離
・座面に腰掛ける深さ

以上をしっかり踏まえた上で、ピアノ練習に取り組みましょう。

もし、ピアノ椅子の購入に迷う場合は、背もたれ付きのトムソン椅子を準備しましょう。
上達して、長時間の練習や演奏が日課になった場合は、改めてベンチタイプの椅子の購入をおすすめします。

また、ピアノ中級者〜上級者の方も座り方については初心に戻って確認する必要があります。
手元を見る前に、足元を確認してから演奏い取り掛かりましょう。
以上の3つのポイントを押さえれば、より充実した音色が期待出来ます。