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音大卒、現役ピアノ講師がレベル別に必要なピアノ練習時間をレクチャー。
大人の初心者から中、上級の方まで、ピアノを続けたい方必見!
これを読めば、今のあなたに必要な練習時間が分かります。

大人のピアノは子供の習い事とは違います。
幼少期に習っていたから…と、昔と同じ要領で練習していませんか?
大人になって始めたから…と、無理な練習をしていませんか?

曲のレベルやライフスタイルに合わない練習は危険です。
間違った練習はつまずきや挫折の原因となります。
弾いている曲のレベルとライフスタイルを考慮しながら、あなたに必要な練習時間を知りましょう。

レベル別、ピアノ練習時間

必要なピアノの練習時間は一人一人違います。
・レッスンで課題とされている曲の難易度
・お住まいの住宅環境
・生活リズム
・生徒の性格
音楽教室の講師はそれらを総合的に判断し、あなたに必要な練習時間を提案します。

まず最も練習時間の決め手となる「曲の難易度」別に目安となる練習時間をお伝えします。
まだ教室に通われてない方、これからピアノを習おうと検討中の方は参考にしてください。

曲の難易度1日あたりの練習量
始めて1〜2年の初心者30分〜40分(15分〜20分を2セット)
ピアノ歴3年〜「エリーゼのために」40分〜1時間(20分を3セット)
ピアノ歴5年〜「乙女の祈り」1時間〜1時間半(30分を2〜3セット)
曲の難易度別、練習時間比較表




大人の長時間ピアノ練習は逆効果?!

練習時間という数字だけを意識したのでは上達は見込めません。

・自分の集中できる時間を割り出す
・人間は一度記憶した事を24時間後に74%忘れる

上達を目的とする場合、この2点を踏まえた上で練習時間を割り出す必要があります。

練習を開始してから何分で他の事が頭を過ぎりますか?
時間を測りながら確認してください。
他の事を考えていては自分の出す音が耳に入らない為、練習の意味がありません。
直ちに練習を切り上げましょう。

練習した事を習得するためには、小まめな反復練習が効果的です。

ドイツの心理学者エビングハウスによると、「人の記憶は時間が経つほど忘れてしまう」と言われています。

一般社団法人日本経営心理士協会 エビングハウスの忘却曲線より



大人のピアノ練習は、量や時間より質が大事

大人のピアノ上達練習の場合、プロ趣味問わず量より質が重要です。

・○時間練習したから、本番成功する
・○回以上繰り返し弾いたから、合格する
・○ヶ月練習したから、止まらないで弾ける

といった数字だけでの補償は出来ません。

たった3分間の練習でも、集中して取り組めば効果はあります。
雑念に囚われながら長時間ピアノに向かうより、毎日3分練習を続けた方が効果的です。

1番は長時間集中してピアノに向かうのが上達への近道です。
しかし現実的に、大人の場合は殆どの方が難しいでしょう。
そして大人の趣味の場合、近道を通る必要はありません。

毎日コツコツ数分でも集中して取り組む事をお勧めします。
集中することで、脳のリフレッシュにもつながるので、特に大人にはお勧めの練習法です。

どうしてもピアノの練習時間が取れない時は?

ピアノを続けていくと、どうしてもピアノに向かう時間が無い日が出てきます…

・仕事で泊まりの出張
・家族旅行
・体調不良
・冠婚葬祭

どんな事情であれ、ピアノから離れることでリフレッシュするのなら練習をお休みして構いません。
大人の場合、練習量よりも質を重要とする為、気が進まない時の練習は上達の妨げとなります。

ただ、出先でも練習がしたいという思いが募る場合があります。
練習時間が無い、練習環境が無い、楽譜が無い…
そんな時は練習に代わる、上達法をお伝えします。

・現在課題の曲の音源を幾つか聴き比べる
・現在課題の作曲家についての伝記を読む
・楽譜を眺めながら、頭の中だけでピアノを弾く

ピアノに向かって指を動かすだけが練習ではありません。
作曲された時代背景や由来を知る事で、演奏に対するイメージが具体的になります。
イメージが具体的になると、演奏も良い方向に変わります。

この方法は知識のある大人だからこそ、効果を発揮します。
幼少期にピアノを習っていなかったから…と諦めないで下さい。

大人にしか出来ない楽しい上達法があります。

実際、大人のピアノ練習時間はどのくらい?

講師から見て上達が早い成人生徒の練習時間を総合すると、毎日30分〜1時間の練習です。
ポイントは時間よりも、「毎日」行う事が上達の秘訣です。

しかし、フルタイムでお仕事をされている方にとって毎日の1時間練習は負担でもあります。
その場合、出勤前に15分、帰宅後に20分…と数分単位でライフスタイルに組み込む事をお勧めします。

「大人」と言っても、年齢や職業は様々です。
ここで、実際にレッスンで指導してきた成人生徒のケースを紹介します。

30代OLのピアノ練習時間(上級者)

朝出勤して帰宅は夜のライフスタイルです。
よって休日が主なピアノ練習日となります。

幼少から20代前半までピアノを習っていて、30代でレッスンを再開しました。
レッスンで扱う曲は4曲
・ハノン
・ツェルニー40番練習曲
・バッハのシンフォニア
・ソナタアルバム

毎日仕事帰りに30分、仕事休みの日に1時間の練習スタイルでした。

幼少から10年以上の経験がある為、レッスンでのアドバイスだけでも上達が見られました。
毎週課題をクリアしていきました。

仕事帰りの夜間にも音が出せる環境を求めて、防音室の設置を検討されていました。

一軒家に防音室の設置となると費用や時間が掛かるため、手持ちの楽器にヘッドフォン機能を取り付けるサイレントピアノをおすすめしました。


50代パート主婦のピアノ練習時間(中級者)

2人のお子様が高校生となり、パート勤務をされながら50代でピアノを始めました。
毎朝のお弁当作りや、家事、お仕事…と多忙な方でしたが、毎週30分のレッスンが唯一の自分時間でした。

自宅の電子ピアノが2階にある為洗濯物を干すタイミングで10分、取り込むタイミングで10分練習をしていました。

扱う曲は初級の童謡の為、練習時間がそれほど無くても毎週課題はクリアされていました。
また、幼少からの憧れのピアノを念願かなって習うというケースでしたので、ピアノに対する思いが強い方でした。

転職したり、体調不良がありながらもピアノに対する思いが強いと、練習時間以上の成果が得られると感じます。

ピアノ教室入会1年で、発表会に出演されました。
初回は講師との連弾、2年目にはソロでショパンとジブリを演奏されました。

70代年金生活のピアノ練習時間(初級者)

薬剤を扱った研究職を退職してからピアノを始められた男性です。
ピアノ以外にも、吹き矢やパソコンなど様々な習い事をされていました。

10代の子供向けにアレンジされた、ハノンと曲集の2冊をレッスンしていきました。

練習は毎日1時間かそれ以上。
しっかり指を動かして、脳トレを意識されていました。

課題をクリアする事よりも、弾ける曲で指の体操を日課にされていました。

「脳トレ」という効果を期待していた為、毎日1時間以上もピアノに向かえるのだと感じました。
70代でピアノを始めて5年以上経過しても、変わらずお元気で通われてます。

まとめ

大人の趣味としてピアノを習う場合、自身のライフスタイルに無理なく取り入れるかが上達のコツという事がお分かり頂けた事でしょう。

・なるべく毎日ピアノに向かうこと
・1日の練習時間の合計が40分〜1時間前後
・量でなく質を重視する練習を心掛ける

以上の3つを目安にコツコツとピアノに向かう事で、上達を感じる日がきます。

ここでクラシック音楽の偉人である、F.ショパンとF.リストの言葉をお伝えします。
『練習は1日に3時間まで』(ショパンより)
『重い鍵盤で6時間は練習が必要』(リストより)

この時間を多いと感じるか、少ないと感じるかは人それぞれです。

この言葉でお伝えしたいのは、どんな偉人もこの数字かそれ以上の練習を乗り越えていくのです。そのくらい「ピアノ」という楽器は難しく、私たちを夢中にさせてくれる楽器です。

どんな偉人にも難解な楽器だからこそ、楽しんでライフスタイルに取り入れていきましょう!