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大人になるにつれ怖くなる「暗譜」という作業。
「暗譜」とは楽譜を見ずに演奏する事で、「あんぷ」と読む。

子供の頃は指や体の感覚で覚えて弾いてしまう為、暗譜に対する怖さがそれ程ありません。
しかし大人になるにつれ、感覚だけではなく理論や表現力も高まります。
すると、感覚だけで音を覚えて弾くという行為が難しく感じるのです。

大人の趣味において、暗譜は決して必要ではありません。
しかし、暗譜の習慣を定期的に取り入れることで、演奏の上達が確実に感じられます。

是非、大人のピアノ趣味の方も積極的に暗譜に取組んでみましょう!
ここでは正しい暗譜の仕方とその効果をお伝えします。

正しい暗譜の仕方を知りましょう

正しい暗譜の練習方法を知っていますか?
音楽大学や高校など、音楽を専門的に勉強する人達が行っている暗譜の方法を紹介します。

10代後半以降の大人による暗譜は、子供の頃とは異なる方法で暗譜をする必要があります。
本番のステージ上で演奏が止まらないように、
正しい方法で準備していきましょう。

1、片手ずつ暗譜で弾けるようにする

暗譜演奏が止まってしまう原因の一つとして、
「両手だと弾けるけど、片手だと弾けない」です。

両手だけで弾くことで、左右のタイミングを身体だけで覚えてしまっている傾向があります。
身体だけで覚えてしまうと、本番に緊張した際にいつもと違う演奏をしてしまう恐れがあり危険です。

片手ずつでも暗譜の状態で弾けるようにしておくことが、暗譜の基本です。

2、左手の暗譜練習は右手より徹底して行う

ほとんどの人が、右手の音より左手の音が聴こえていない傾向があります。

原因は、
左手で弾く音域が聴き取りにくい、
右手のメロディーに対して左手の伴奏は地味で覚えづらい、
左手の動きが単調で覚えづらい、など…

右手よりも意識が向かない傾向にあるのが左手です。
このような特徴を持った左手をしっかり対策することで、暗譜はもちろん演奏の上達に繋がります!
左手練習は右手の3倍を目安に行いましょう。

3、左手を弾きながらメロディーを歌う練習をする

片手ずつ弾けるようになったら、次のステップとして左手+歌での練習をしましょう。

伴奏を担う左手は、メロディーを弾く右手に合わせる必要があります。
いつも右手で弾いているメロディーを口ずさむ事で、より音楽的な揺れが出ます。
この揺れに対応できる左手になるように訓練するのです。

初めは歌が止まったりもしますが、いつもと違うアプローチをする事で脳が活性化されます。
この左手+歌のパターンが習得できれば、より両手奏の上達が感じられるでしょう。

4、鍵盤が無い状態で指を動かすイメージトレーニングをする

目の前に鍵盤がなくても、ピアノが弾けるイメージを持つ練習法です。

電車に乗っている時やリラックスしている時に、頭の中にある鍵盤で弾くイメージをしましょう。
どの指から弾き始めるか、
途中で指が迷子になってないか、
左右の動きが噛み合っているか…

などを確認しましょう。
イメージ中に心配な箇所が見つかったら、再度ピアノに向かって確認をしましょう。

5、曲の途中から弾けるように練習しておく

本番のステージ上で演奏が止まってしまった時の対処法を練習しておきましょう。

演奏が止まってしまう原因に「暗譜が飛んだ」以外に、
「緊張で手が震えて鍵盤に指が引っかる」や「指がもつれる」事もあります。
止まった箇所から弾き直せるように準備しておくと安心です。

人間の集中力、記憶力は時間と共に衰退していきます。
逆を言うと、曲の冒頭部分の記憶はしっかり持っていられます。
曲の中盤や後半からでも、新たな気持ちで弾き始められるように練習しておきましょう。

まとめ

大人になって始めるピアノ暗譜の仕方について5つ紹介しました。

①片手ずつ暗譜で弾けるようにする
②左手の暗譜練習は右手より徹底して行う
③左手を弾きながら右手のメロディーを歌う練習をする
④鍵盤が無い状態で指を動かすイメージトレーニングをする
⑤曲の途中から弾けるように練習をしておく

以上のポイント5つは、どの順番で始めても問題ありません。

・流れに任せて弾いてしまう
・始めからなら弾けるけど、途中からは弾けない
このような状態で本番を迎えるのは危険です。

ここで紹介した5つのポイントの他に「演奏を録音して聴く」「楽譜を手書きする」と言う方法も暗譜に有効です。

是非、普段の練習に採り入れてみて下さい。